国外勤務×国内勤務

CROSSTALK#2

世界中に広がるでん粉需要。
グローバルな食文化発展への寄与。

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Y・T

AMSCO
テクニカルセールスマネジャー

2011年度に入社し、富士研究所 研究二課に所属。新規加工でん粉の開発、アプリケーション評価、顧客への新製品紹介などを担当する。2021年11月よりAMSCO(Asia Modified Starch Co., Ltd.)に出向中。

TALK
MEMBER

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K・M

研究所
研究二課所属

2014年入社。入社以来研究二課に所属し、でん粉の基礎研究、新製品開発、新規知見の知財化業務および顧客への新製品紹介などを担当する。

Q1Y・Tさんが出向されているAMSCO(アムスコ)について教えてください。

Y・TAMSCOという会社は、三菱商事と日本食品化工の合弁会社です。1987年にタイに設立されました。事業内容は、主にタピオカでん粉の製造と販売です。事務所はバンコクで、そこから数百キロ離れたガラシンに工場があり、キャッサバから製造したタピオカを加工して製品にしています。

K・M私が所属している研究二課にY・Tさんも以前所属していたのですが、研究二課はでん粉の開発が業務のひとつなのです。その関係性もあって、以前からAMSCOとは交流が盛んです。

Y・Tそうですね、私も研究所時代からAMSCOのサポート業務はしていましたね。当時は研究員でしたが、今の私の肩書きはテクニカルセールスマネジャーです。主な業務は、現地スタッフと協力して、世界中の顧客へ製品を紹介することですね。

K・M一方の私は、食品用でん粉の開発をしています。でん粉を試作し分析を行いつつ、実際に食品に活用した際の利用評価も行っています。

Y・TK・Mさんたち研究二課が開発した新しいでん粉を、実際に食品に用いて評価するのも私の仕事です。AMSCOのスタッフと一緒に、新しいでん粉のアプリケーションへの応用を検討しています。でん粉によって、世界の食文化を向上させていくのがミッションと言えるでしょうか。日本の研究二課とは密に打ち合わせをして進めています。

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Q2Y・Tさんが海外勤務をするきっかけは、どのようなことでしたか。

Y・Tそれまで私は約10年間、研究員として働いてきたのですが、新しい場所でチャレンジしてみたかった、というのが大きな理由です。上司にその旨を伝えたところ、AMSCOへの出向を提案してもらいました。出向前には英会話レッスンを1年ほどマンツーマンで受講させてもらいました。とはいえタイも英語が母国語ではないので、最初はコミュニケーションに苦労しました。

K・Mそうですよね、私も海外出張した際に自分の考えを伝えることができず、意思疎通が難しいと感じました。先日もタイに出張し、Y・Tさんと仕事をしたのですが、現地でスムーズなやりとりをしている姿を目の当たりにしてあらためて尊敬の念を抱きました。

Y・Tありがとうございます。とはいえ、今でも苦労はありますよ。自分なりの解決策は、物怖じせず積極的に英語でコミュニケーションをとることかな。その繰り返しが、英会話の上達にもつながっていると感じます。

K・M研究所の仕事とは何が違いますか?

Y・T研究所にいたときは、上司にサポートを頼れるし、周りが日本人なので相談しやすい環境がありました。その点が異なることに加え、今はマネジャーになったこともあり、自分で判断しなければならないことが増えました。約430名のタイ人スタッフに対して日本人は9名なので、一定の判断力と責任が求められます。でも、それがやりがいや成長につながっていると思っています。

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Q3グローバル市場での製品需要について感じることを教えてください。

K・Mグローバル市場向けの製品開発は、HalalやKosherといった宗教認証に対応できる原材料を考慮して行います。宗教認証に対応することで、海外のより多くのお客さまに安心して使ってもらえるものになります。

Y・T宗教認証の対応をするかどうかで、ターゲットとする市場の規模が大きく変わります。タイの工場では、Halal認証の製品しかつくっていないくらいです。海外におけるでん粉の需要は、年々、増加傾向を感じます。先々週はイギリスとフランス、その1週間前はベトナムとシンガポールへ出張に行きましたが、かなりの手応えを感じました。

K・M長期経営ビジョンでも掲げられているように、当社も海外事業の発展を視野に入れていますよね。研究職以外でも、当社はさまざまな部署で海外出張の多い会社だと思います。Y・Tさんは、グローバルで活躍するために必要なものは何だと感じていらっしゃいますか?

Y・T私の性格かもしれませんが、ムダに落ち込まないことですね。どのような状況でも楽しみを見つけられる方が向いているのではないでしょうか。もちろん日本の研究所での経験があったからこそ、タイでの業務に適応できているという部分は大きいと思います。

K・Mおっしゃる通りですよね。私も日々の業務のなかで興味のあることを見つけて仕事を楽しむようにしたいです。

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Q1今後のビジョンがあれば教えてください。

Y・T日本の人口減少が進んでいくなか、日本食品化工としては、海外マーケットに目を向ける必要があると感じています。具体的に「日本の市場規模の予想推移」と「海外市場規模の成長」を明確にして、海外展開の重要性を全社で認識することからだと思います。

K・Mそうですね、これから当社に入ってくる社員には、Y・Tさんのようなグローバルな思考が不可欠だと思います。

Y・T販売規模の増大を目指すために、それに応じた海外志向の人材は重要です。新たな海外進出には人材の拡充ありきで進むものですから。「具体的な海外展開ビジョンの作成→人材の拡充→海外展開→企業の成長」が実現できれば、より日本食品化工は魅力的な会社に成長すると思っています。

K・M失敗を非難される風土はない会社ですから、いろいろなことにチャレンジできる環境はありますよね。

Y・Tまさに海外で働くということは、新しいことにチャレンジする機会ばかりです。自分の殻に閉じこもっていても成長はないので、失敗することを恐れずに業務を進めていきたいと思っています。

K・M研究開発の仕事においても失敗が当たり前です。そこで得たものを次に活かす、トライアンドエラーが基本的な考え方です。Y・Tさんがタイで働く姿を見て、私も失敗を恐れず積極的に業務に向き合いたいと思います。

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